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2024.9.26

鉄板の種類について

鉄は機械部品や釘のように形になって販売されていたり、加工前の材料として販売されていたりします。材料として売られている鉄の形には、パイプ、ブロック材などがあり、その中の一つとして板があります。
材料として売られている鋼板には種類があり、製造方法や処理方法によっていくつかに分けられています。
今回は主な鉄板6種類をご紹介します。

 

 

SPHC(SPH)熱間圧延鋼材

 

SPHCとは、JIS規格「JIS G 3131(熱間圧延軟鋼板及び鋼帯)」に規定されている4種(SPHC・SPHD・SPHE・SPHF)のうちで、一般用とされている鉄(普通鋼)です。HOT(ホット)や黒皮と呼ばれることもあります。900℃~1,200℃の高温で熱間圧延された鋼板が空気にさらされると酸化被膜が発生するので、黒い色をしています。
柔らかい素材であるため強度が必要な場所には向いていませんが、加工性には優れています。

 

 

SPHC-P(SPHC)熱間圧延鋼板

 

SPHC-Pは、酸洗鋼板とも呼ばれています。SPHC(熱間圧延鋼板)の表面についている酸化皮膜(黒皮)を酸で取り除いたものです。この酸を取り除く作業を酸洗といいます。酸洗を行うと塗装性が向上し防錆効果が追加されます。「-P」は「Pickling=酸洗」のPです。
SPHCという時には、酸洗前の黒皮の状態のものと酸洗後のものの両方を指すことがありますので、酸洗後の素材を使用したい場合はしっかり確認することが望ましいです。

 

 

SPCC 冷間圧延鋼板

 

SPCCは圧延材、コールド材、ミガキ材とも呼ばれています。JIS規格「JIS G 3141(冷間圧延鋼板及び鋼帯)」に規定されている5種(SPCC・SPCD・SPCE・SPCF・SPCG)のうちで、一般用とされている種類です。
熱間圧延鋼板(SPHC)をさらに冷間圧鋼板の常温で圧延した鋼板で、表面はなめらかで光沢があります。加工性に優れているという特徴がありますが、非常に錆びやすいため加工や流通工程においては油が塗布されます。製品へ加工する際には塗装するなどして防腐処理をする必要があります。
SPHCとの違いは、適用厚さです。SPHCの適用厚さは1.2~14mmですが、SPCCは0.10~3.2mmと薄いです。また、価格は安いですが、素材の美しさや寸法の精度の高さは劣っています。

 

 

SECC 電気亜鉛メッキ鋼板

 

SECCはポンデ鋼板とも呼ばれており、流通量が非常に多い材料です。冷間圧延鋼板(SPCC)に電気亜鉛メッキ加工を施しています。防錆性能が高く加工や塗装性に優れていて、光沢のある美しい見た目に特徴があります。加工性が高く加飾性にも優れていることから、機械部品のカバーやトイレの壁など多くの場所で活用されており、知らず知らずのうちに日々の生活の中で目にしている素材といえます。

 

 

SGCC 溶融亜鉛メッキ鋼板

 

SGCCは、一般的にはトタンと呼ばれています。冷間圧延鋼板(SPCC)に溶融亜鉛メッキ加工を施しています。電気亜鉛メッキを施したSECCと比較して膜厚があり、より高い耐食性がありますので、屋外で使う建材、自動車などでよく活用されています。

 

 

SPTE(SPHC) 電気メッキ鋼板

 

SPTE(SPHC)は、一般的にはブリキと呼ばれています。厚さ0.15~ 0.5 mmまでの冷間圧延鋼板(SPCC)または熱間圧延鋼板(SPHC)に電気すずメッキを施したものです。電気メッキの他に溶融メッキがあります。
光沢があって表面が美しく、耐食性に優れており、やわらかく加工しやすいという特徴があります。缶詰や飲料の缶や玩具などに用いられます。

 

 

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監修者

  • 取締役社長

中 保博

昭和軽金属はアルミの加工だけにとどまらないご相談を大切にしています。
設計通りに加工することは簡単です。
その背景にある、お客さまがアルミを加工したい目的はなにか、どのようなカタチで最終品として使われるのか、どうしたら便利に利用されるか。
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